事情補正って?Ⅲ

事情補正って?Ⅰ - 不動産鑑定士への道(受験〜実務修習)
事情補正って?Ⅱ - 不動産鑑定士への道(受験〜実務修習)

続きです。

私は今でも比準価格は、「土地を取引した人がいくらが妥当と判断したか」の積み重ねで出てくる試算価格だと思っています。
つまり、みんなが50,000円/平方メートルだと思ったら、比準価格は50,000円/平方メートルだということです。

そうすると、最初に書いた方法のように「取引当事者がいくらが妥当と考えたか」を重視すべきであって、不動産鑑定士があらかじめ相場感をもって取引価格を補正するようなことはしないほうがいいということになります。

まあ、あくまで理論的な話であって、不完全な不動産市場において取引当事者の思いや考えをすべて是として鑑定評価をするなら、不動産鑑定などいらないということにもなりますし、あきらかに「そりゃないよ」というケースもあるのでしょうし。

取引事例が豊富に収集できるのであれば事情補正を要しない、規範性の高い事例を選択すればいいのでしょうが、そういう場合ばかりでもありませんし、ある程度仕方ないのかなとは思いますが・・。

結論の無い文章ですみません。

ここに書いたのはあくまで私見で、正しいことを言っているとは限りませんのでご容赦ください。

そもそも基準に

取引が行われた市場における客観的な価格水準等を考慮して適切に補正を行わなければならない。

と書いてある以上、そうするのが正しい手順なのですしね。