角地加算、二方路加算

通常、宅地の評価においては、1つの道路にのみ面している画地を標準として、角地や二方路(2つの道路に面する)画地はプラスの補正が行われます。

もちろん、時と場合によりますから必ず角地や二方路の画地が価値が高いとは限りませんが、一般論としてはそうなります。

次の図の1、2、3の画地は200平方メートルぐらいの住宅用地で、道路は違うように見えますが(笑)、全部6mとお考えください。上が北です。


もしあなたなら、どの土地に住みたいでしょうか?人それぞれ好みがありますから一概には言えませんが、価値としては3→1→2となる場合が多いと考えられます。

まず、2の画地は道路が一本で両隣が宅地です(中間画地)。ほかの2つは角地で、西か東で道路に面しているため、日照や通風、プライバシーの観点などでやや優ると考えられるわけです。また、3と1では南東角地か、南西角地かの違いですが一般的には西より東が好まれる傾向があるため3が1より優ることになります。

当たり前のことのように思われるかもしれませんが、今回の事例はあくまで一つの例であり、このような個別的要因が価格に及ぼす影響は、その地域における商慣行や需要者の価値判断基準などで変化してきますから、判断に当たっては市場分析が重要となります。(私の住んでいるところでは方位に対するこだわりが大きいという話を聞いたことがあります。他の地域に比べ、南向きが好まれる度合いが強いらしい。)

私は、分譲の事例などを見つけると方位や道路付けによる売り希望価格の差を調べてみたりしますが、結構な差がついている場合もあります。