継続賃料鑑定理論に対する現状のまとめ

先日、「継続賃料、こんなとき」、「継続賃料、こんなとき(2)」をアップして以来、コメント欄を通じて議論してきた中で私なりに到達した結論をまとめておきます。 まず、先般の議論の中で私自身が複数の論点をごちゃ混ぜにしており、コメント頂いた方とすれ…

堀田勝己先生の「3年目を迎えた不動産鑑定士「新試験制度」について考える」

論文式試験の合格発表もあさってに迫っておりますが、表題の論文がWEBサイトにアップされています。内容はすでに発行されている「Evaluation」という雑誌に掲載されたものです。私は雑誌の方で読みましたが、興味深い内容ですのでご紹介します。↓TOPページの…

継続賃料、こんなとき(2)

これの続きです。 継続賃料、こんなときもう考えるのよそうと思うんだけど・・^^;継続賃料というとやはり、紛争となって調停や裁判に結論をゆだねられることが多いと思います。そこで法的に賃料増減額がどのような場面で認められているかというと、借地借家…

あと1ヶ月

実地演習、最後の締め切りまであと1ヶ月。色々と疑問が出てきてしまうのだけど、とりあえず課題の提出に集中しなければ。いちいち立ち止まって考えているので、今回はやや遅れ気味。理論についていろいろ考えても、リスクが大きすぎて実地演習の課題に異端的…

継続賃料、こんなとき

店舗を想定します。新規契約時、賃借人がどうしても借りたいというので、本当は自分が店をしたかったのだが、相場の2倍でなら、ということで貸してあげた。10年後、賃貸人は賃料増額を申し出た。理由は 地価が何倍にもなった。 公租公課が2倍になった。 他の…

差額配分法のマイナス差額配分(2)

前回の続きです。 2008-09-17 - 不動産鑑定士への道(受験〜実務修習)個人的な結論をまず述べると、「マイナス差額も配分すべし」です。まず、基準に「増減」と書いてあるとかないとか、そういう話は特に意味が無いと考えます。 基準に書いてあるからよい、書…

7月末提出分5件認定!

差額配分法の続きが書けていませんが・・本日、自宅に鑑定協会から通知がきて、7月末提出分の5件について無事認定を頂きました!これで18件完了で、あとは10月末の5件です。(実際はその後に終了考査があるので先は長いのですが・・)

差額配分法のマイナス差額配分(1)

10月末提出の実地演習の課題に賃料(地代・新規家賃・継続家賃)があって、いま家賃をやっているのですが非常にいろいろと考えさせられる部分があります。賃料の鑑定評価書を書くのは初めてなのですが、やってみて価格とはまた違った難しさがあります。すこし…

新制度合格者(*)、考査通らなければ、ただの人

最近、つくづく感じるんですが、新制度不動産鑑定士試験に受かっても、実務修習を経て最終考査を通らないと「ただの人」ですよね。 旧制度だと最終的に鑑定士になる前に「不動産鑑定士補」になることが出来ました。(2次試験合格+2年間の実務経験+実務補習) …

配達記録が・・・

配達記録が来る。開けて中を見る。 7月末に提出した5件のうち3件について再提出せよと書いてある。理由は「鑑定評価額の欠落」「はぁ?」しかも、その横には、「今後このようなミスをしません」と誓約せよと書いてある。なんだこれは?・・・・・ と、目が覚…

昨今の不動産不況

昨今の情勢について整理するためのメモです。間違いがあるかもしれません。 サブプライムローン問題、外資が不動産市場から撤退。 もともと外資の投資ファンドが立役者であったことから、物件が売れなくなる。 銀行の融資姿勢の変化、貸し渋り。 大手3行の20…

借地権付建物の賃料を求める際の基礎価格

10月提出分の実地演習でいくつか賃料の課題が出ており、賃料の鑑定評価について再度勉強しているのですが、表題のとおり、家賃評価において積算法を適用する際に求める基礎価格について、その建物が借地であった場合何を求めるべきか、ということを考えてい…

農地の同一需給圏について

農地の鑑定評価を行うにあたって、同一需給圏を把握するのに考えてみました。 ちなみに、農地を農地として評価するので、基準上は鑑定評価ではないことになります。(でもまあ、そういう仕事もあるのです。)農地といってもいろいろあって、転用目的の需要が考…

論文式試験終わる。

2008年の論文式試験が昨日終わりましたね。 受験された方お疲れ様でした。ネットで(というか2ちゃんねるで)ちょっと調べた?ところ教養科目も含め難問ぞろいだったようですね・・。どっちにしても上位10%に入れるかどうかの試験です(例年通りなら)。手ごたえ…

貸家の積算 その後・・

コメントやメールを頂き、参考にしていろいろと考えますが、結論は・・前提:・現行基準における積算価格 殊に不動産の物的価値からのアプローチ。 再調達原価は、同じ土地に同じ建物を建てるための、土地の取得費用と建物の建築費しか見ていない。 減価修正…

貸家の積算価格・・・

以下の文章は私が受験生のときにブログに書いたものです。 - [貸家の積算は自建の積算とは同じものか違うものか]誰か教えて。。今、ここに全く同じ物件「建物及びその敷地」が2件あったとする。地理的にも全く同じ位置にあることを想定する。(現実にはあり…

あと10日を切りましたね・・

論文式試験まであと10日を切りました。 受験生の方は試験に向けて最後の追い込みですね。かく言う私も7月末の締め切りに向けて課題の仕上げに追われております・・。ブログもまったく更新出来ていませんので、ブログ通信簿でお茶濁しを。ブログ年齢53歳・・…

7月ですね・・

またこの時期が来ました。実地演習締め切りの月です。今回も5件。すでに3件は一応書き上げましたが、あと2件です。いま、そのうちの1件をやっていますが、これが『高度利用賃貸』なる類型で指定類型実地演習になっているので提出物が多く、大変です。 やっぱ…

平成20年短答式試験について

4 平成20年短答式試験合格者 (1) 合格者受験番号 別紙のとおり (2) 合格者数等 [1] 受験者 3,002名 [2] 合格者 678名 [3] 合格率 22.6% 基本的には点数ではなく合格率ありきで切っているようです。 年度によって問題の難易度にバラつきがあ…

今日は短答式試験の合格発表ですね。

ご無沙汰しております。パソコンが壊れ、修理に出していたためブログの更新やチェックができていませんでした。そして気づいたら今日は短答式試験の合格発表の日ですね。年々、問題が難しくなり(昨日、今年の問題を見ましたが、ざっと見ただけでもボリューム…

平成20年度短答式 鑑定理論問29 参考

右の方でリンクもしている不動産鑑定士の方が例の問題を取り上げています。↓ 解き方、問題に対するモヤモヤ感、ともに同じような感じです。参考までに。ŠÓ’èƒRƒ‰ƒ€

実地演習の結果通知(4回目)

来ました通知。結果は全5件認定。まずはひと安心。ちなみに類型は更地(大規模画地)、自建(低層住宅、店舗、業務用ビル)、貸家(居住用賃貸)の5件でした。これで全23件中、13件が認定。現在、仕事と平行し7月末納期の5件をやっています。 ちなみに写真は実査の…

論文式試験まであと2ヶ月ちょっと

短答式試験も終わり、次の論文式試験まであと2ヶ月ちょっとですね。ちょっと調べてみたら試験会場が変わってますね。これはどういう意図なんでしょうか。私が受験した時は、会場のキャパを調べて短答式試験の合格者数を予想したりしていましたが、さすがにそ…

なぜ「還元利回り=割引率−元本の変動率×償還基金率」なのか

平成20年度短答式試験鑑定理論問29を解く上で出てきた公式です。この公式の内容については要説だけではわかりませんでしたので、他の本を見て根拠を見つけましたが、見てもあまり意味がわからないというか、式を変形して移項して両辺をXXで割って・・・・・…

平成20年度短答式 鑑定理論問29 つづき

コメント欄にて旅人さんから、インウッド式を使って説く方法を教えていただきました。確かにこれで純収益を求め、価格との関係で還元利回りを出すことも出来そうです。が、問題の「価格」とは「収益価格」なのかという疑問もあります。以下、私が考えた解法…

平成20年度短答式 鑑定理論問29

shujiさんのブログで紹介されていて挑戦したのですが、よくわかりません。 http://shuji2010.cocolog-nifty.com/blog/以下に問題を転載します。 新築の貸家及びその敷地について、割引率8%と以下の条件が与えられている場合に求められる還元利回りとして正し…

20年度短答式試験

昨日は、平成20年度の短答式試験でした。ネット上での反応を見ると更なる難化傾向?のようですね。まあ、実質的には相対評価の試験ですから、問題の難易度よりも「合格率」の方が重要なわけで、今年も25%程度の合格率なら難易度は不変ということになります。…

個別的要因の作用

前回のエントリでは、個別的要因が価格に与える影響について書き、個々の要因が価格に与える影響は様々であると書きました。前回、住宅地では南道路が好まれるという一例を挙げさせていただきましたが、住宅地において常に南道路が好まれるかという点では、…

角地加算、二方路加算

通常、宅地の評価においては、1つの道路にのみ面している画地を標準として、角地や二方路(2つの道路に面する)画地はプラスの補正が行われます。もちろん、時と場合によりますから必ず角地や二方路の画地が価値が高いとは限りませんが、一般論としてはそうな…

1年後にはブログ終了

いきなり1年後の話で申し訳ありません(笑)。受験を決意したのが2005年10月、 仕事をやめたのが2006年1月、 試験を受けたのが2006年5月と8月、 奇跡的に合格できたのが2006年10月、 実務修習を開始したのが2006年12月、 そして実務修習も1年目が終わり2年目へ…